80年代を通じて、女性アイドルの双璧と言えば、まごうことなく松田聖子と中森明菜です。そして、80年代後半には、南野陽子、中山美穂、工藤静香、浅香唯がアイドル四天王と呼ばれていました。しかし、ほぼ同時期に、そのようなビッグネームとして、括られることはありませんでしたが、彼女たちに劣ることのない実力と人気があったのが荻野目洋子です。抜群の歌唱力はもちろん、ダンスパフォーマンスに関しても、アイドル的振付表現を脱却していたことは、昨今の「ダンシング・ヒーロー」のリバイバルヒットによる彼女自身によるパフォーマンスで、再認識させられたのではと思われます。
実績面では、今回紹介する楽曲のこの「D2D」が収録されたアルバム「ノン・ストッパー」は1987年の年間チャート1位(発売は1986年の12月)を獲得しています。このアルバムが大ヒットしたのは、ヒットシングル(ダンシング・ヒーロー含む4曲)やヒット洋楽のカバーを詰め込んだベスト盤的な要素ももちろんありますが、年間チャート1位にまで、押し上げるには、やはり、その他のアルバムオリジナル楽曲のクオリティの高さがあったからこそではないでしょうか。
そして、その1曲が「D2D」です。作曲は、和泉常寛、編曲は新川博で、同時期に活躍しており、現在、和ものライトメロウやシティポップのアーチストとして、再評価されている「1986オメガトライブ」の楽曲と同じ制作陣であることから、この曲をシティポップと言っても何ら違和感はありません。
この曲が、海外において、アイドル歌謡ではなく、シティポップの文脈で評価されて、人気に火が付き、それが、日本に逆輸入されるようなことが起きないか夢想していますが、当然、それに足り得る極めて高いポテンシャルを秘めた楽曲です。
コメント
はじめまして。
事後報告となり申し訳ありませんが、『D2D』についてとてもステキな文章だったため、私の荻野目洋子さんの歌を歌うYouTubeチャンネルで少しご紹介させていただきました。
ご迷惑でしたら大変申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
https://youtu.be/72FHeUsi4dY?si=G205Gi0jIJSMq729
YOKO1984様
迷惑ということは全くございません。
むしろ、このような駄文を紹介していただき
少し恥ずかしさもありますが、ありがとうございます。
アルバムの中の一曲に過ぎないこの『D2D』という楽曲が、
実は、高いクオリティを有していることがあらためて、掘り起こされて、
評価され、この令和の時代に、広く愛聴されれば嬉しい限りです。
また、YOKO1984様のYouTubeチャンネルは、登録させていただきました。
「ギャラリー」(井上陽水作詞・作曲)を勝手ながら、リクエストさせていただきます。
ありがとうございます!
D2Dについて調べていた時に、こちらのブログを読んで私自身も『D2D』に対する意識が変わりましたので本当に感謝しております。
チャンネル登録もしていただきありがとうございます!!
『ギャラリー』もカッコ良い曲ですよね☆
前々から聴き込んでいるのですが、なかなか納得できる歌唱ができず発表は躊躇していました。。
今回リクエストいただきましたので、もう一度挑戦して、いつかご披露できるようがんばります!