私的名曲⑦ 坂本慎太郎「あなたもロボットになれる」

名盤

 2014年に発表された坂本慎太郎の「あなたもロボットになれる」及びこの楽曲を含むアルバム「ナマで踊ろう」は、決してタイトルからは想像もつかない(但し、アルバムジャケットのデザインからは、ある程度の想像はつきます。)問題作かつ他の昨今の産業ポップスとは比肩することが全くできない名盤です。

 このアルバムについて、収録各曲を解説していくには、相当な聴き手の理解力・分析力が要求され、多くの紙数を必要とすることになるので、ここでは、あきらめることにしますが、現在もネット上では、当該作品の発表直後に音楽ライターによる坂本慎太郎へのインタビューが記事が残っており、そちらが、音楽ライターの有能ぶりを示す、作品の核心を衝いた好内容になっておりますので、ご参考ください。

 そして、この「あなたもロボットになれる」ですが、あらためて、コ〇ナ騒動を経た現在において、そういった事態を予見するような内容となっていることに寒気すら感じてしまいます。

 歌詞の中に、眉間に小さなチップを埋めて日本人がロボット化することに「日本の2割が賛成している」とありますが、後半では、それが「日本の5割が賛成している」となり、「危険のランプが点滅している」と終わります。危険のランプとは、おそらく、5割を超えてしまったら、同調圧力が働き、あとはもう雪崩をうち、ひっくり返される事態への警告でしょう。

 ところで、昨年(2024年)、驚いたことに大手メディアである東京新聞紙の文化面で、坂本慎太郎のファンという記者の坂本へのインタビュー記事が掲載されておりましたが、「ナマで踊ろう」を含めた作品への言及がほとんどなく、創作にかかる私生活の様子やライブ活動や健康面などについての質問と回答に終始していました。そもそも、坂本慎太郎の作品の真意が理解できていれば、大手メディアにとっては、間違いなく、彼は、完全な腫れ物であるはずなので、そういった記事の内容が限界であり、記者あるいは、坂本慎太郎の口から、例え婉曲的であっても作品を通した現在の管理社会への痛烈な批判を語ることなどはできないのでしょう。

 実際に、その数日後の東京新聞の社会面において、あれほど重篤な後遺症が発生したH〇Vワクチン(外資系ビッグファーマ製品)に関して、勧奨再開されたものの、いまだ、「接種率」が低い状況をグラフとともに提示した記事が掲載されており、それは、あたかも「日本の2割が」から「日本の5割が」へのステルス的誘導のようでした。

 この坂本慎太郎の取り扱いは、曲解とのそしりを受けることも辞さずに申せば、以前、東京新聞が、消費税増税に対する政権批判などから、2度、税務調査に入られて、懲罰的に申告漏れを指摘されており、現在、おそらく財務省(=政権・体制側あるいはそれらを支配する者や思想(←水木しげる信奉者の坂本慎太郎はその存在に気付いている))のコントロール下に置かれていることを伺わせる事案であり、だからこそ、「あなたもロボットになれる」は、残念ながら、発表後、年を重ねるごとに名曲としての価値が高まっているのです。

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